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リエティ勅書
(1234年にローマ教皇グレゴリウス九世がドイツ騎士団に与えた文書)

 神の下僕の下僕なるグレゴリウス司教は、親愛なる我が子ら、エルサレムのドイツ聖母マリア病院の総長と兄弟達に祝福と使徒の恵みを伝える。我らは信じている。それが明瞭なる敬虔な愛で、理性と調和している事を。この世界の快楽を断念し、十字を手に取り、磔にされた救世主に続き、神の助けの及ぶ限り我々のあらゆる恩恵を惜しみなく表す事を。なるが故に−−不当な時も−−地上における支配者の代理人である我らは、その者達に神の跡に続き、永遠の命の報いを天において送るだろう。
 汝らは、我らが汝らの報告によって知る様に、救世主の力の導きにより、プロイセンの地に足を踏み入れた。そして、クルマーラントには既に長い間、キリスト教徒が我らの愛する子らとして住んでいた。ポーランドのマソヴィエン公コンラートの祖先達は、ここを支配し、彼の救いの為に諸君に、そして前述の地方に住む信者達に、敬虔な慈善の心によりこの地を贈った。我らは同様の事が彼の発行した公文書へ完全に含まれている事を目にした。汝らは大いなる労苦と出費なしには済まされない城々や村々を建設した。汝らはプロシア人の突撃を神の恩寵の助けにより制圧し、長い間プロシア人の猛威に激しく攻められた前述の信者達の救いに貢献した。汝らはプロシア人の一部を征服し、キリストの為にその地を奪還した。我らは、汝らやそこに住む我らカトリック信者の支持者達が特別な恩恵を受ける時に、取得地への汝らの意識を一層強固にする事を望む。それ故に、我らはキリスト教徒軍の支援で、汝らが神の摂理を通してよく知られている通りに取得した物を聖パウロの権利と財産の中に取り入れ、永遠に使徒の座の特別な保護の下に留まるべき事を破る事なきよう指示し、汝らと汝らの館へ永遠に自由な所有物としてあらゆる権利と用益を認め、汝らを通して、或いは他の者を通して、前述の土地が今後いかなる者の支配にも服さない事を認める。汝らが将来、神の助けによりキリスト教徒の防衛のおりに手にした異教徒の土地に対しても−−我らが全面的に信頼する−−汝らや汝らの確かな後任者達にこの事はなされ、使徒の座の権利と財産の下にこの方法で衰える事無く留める。更に我らは使徒の座の提供するその地を留保する。汝らは神の慈悲を通してその地を比喩的な意味の領土として占め、我らは汝らを通してここの状態の報告を受け、使徒の座に教会を建設する事や聖職者達、司教達、他の高位聖職者達を雇う事や更にこの給養についても定め、前述の土地から適当な割り当も得なければならず、汝らが−−我らが知る様に−−前述の土地の現在の住民や将来の住民にするであろう約束や契約は将来においても我らが執り行い、支配の承認として、使徒の座として、ローマ教会から受ける自由を毎年の利子として数え上いれる。教会の栄光たる神と汝らの有益な利益において、それは同じ事とみなされる。
 何人であろうと、我らの保護と認可と命令の文書に反したり、無思慮に歯向かう事は全く許されない。だが、もし何人かが無謀にもそれをなしたのなら、全能なる神と聖なる使徒ペトロとパウロの怒りを招くだろう。
 我らの教皇の8年目の8月3日にリエティで与えた。

注.
Hrsg.v.W.Hubatsch編 Quellen zur Geschichte des Deutschen Ordens Gottingen  1954年 73から75頁のドイツ語文より
山田作男著 プロイセン史研究序説 風間書房 1982年 58と59頁参照。


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