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ヘンリー五世の最後通知
1415年3月にイギリス王ヘンリー五世がフランス王シャルル六世に突きつけた最後通知である。早い話が宣戦布告のようなもんだ。
原本の破損が激しく全体の再現はできていないようだ。
この文にでてくる「親類」ちゅっうのがフランス王シャルル六世を指すようだ。使者が述べる形になっとるからヘンリー五世は「主」と記されている。

 我々は、最初にフランスの従兄弟からフランスの王冠と王国を、それに付随するあらゆる権利と付属物と共に、我らが親愛なる主たる王へ確実に返却し、引き渡す事を求めた。そしてその直ぐ後、フランスの我らの親類の代行者や代理人が確実な抗議の下でうまい交渉して素早く結論を出し、全ての提案を拒否した事を本当だと思うので、我らは別の提案を差しのべた。我らは少なくても前述の親愛なる我らが主へフランスの王冠に加えて主に属する他の権利や相続分、主権を返し、主の親類に代わって以下を保留する事を求めた。
 ノルマンディ公領の忠誠の誓いと優先権と主権。
 トゥール公領と、アンジュー、メイン伯領の忠誠の誓いと優先権と主権。
 ブルターニュ公領の忠誠の誓いと優先権。
 フランドル伯領と領国の忠誠の誓いと優先権。
 そして前述のフランスの親類と他が主に代わって現在留め置いているアキテーヌの一部の全て。
そして他の全ての公領、伯領、主権、町、地所等々、イギリスの以前の王エドワードと彼のフランスの兄弟ジョンの間で良き記念として結ばれた和平条約で前述のエドワードに帰属した物....そして更に....我々はソンムとグレーブライン川の間にある全ての城、町、拠点、主権等々を要求する。
そして我々の親愛なる主と主の相続人は前述の全ての自由を保ち、主や主の後継者からどのような方法であれフランスの親類やその後継者に代わる優先権の主張やアピールが行われることなく隣人の如く穏やかにいきたい....
我々は要求する....世襲権により主に帰属するプロバンス伯領の半分をボォーフォールとノジャンの城と主権と共に、我らが主たる王へ確実に委譲せよ。
我ら、前述の使者は百六十万クラウンを要求する。二人はイギリス貴族一人に匹敵する。前述の前王エドワードへ支払わなければならなかった素晴らしき記念たる前王のフランスの兄弟ジョンの身代金がまだ支払われていないので、我らが主たるヘンリー王へ確実に引き渡すべし....そして我々は我らが親愛なる主たる王と神の祝福により結婚し結びつくキャサリン嬢の持参金として二百万クラウンを要求する。


「David.C.Douglas編 English Historical Documents 1327-1485 Vol.4 EYRE&SPOTTISWOODE 1969年」209頁より翻訳

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